今回は孔子の弟子である顔回を紹介したいと思います。孔子伝外伝でも書いていますが、僕の好きな人物であるために、もう一度詳しく紹介したいと思います。顔回は孔子の弟子の中でも学問好きで知られ、名だたる孔子の弟子の中でも秀才であったと言われています。また、学問をすること以外は興味をひくものがなかったのか、暮らしぶりは極めて質素であったと言われています。孔子からはこう評されています。
「怒りを遷さず、過ちをふたたびせず」
性格も穏やかで同じ過ちを二度繰り返す人ではなかったと言われています。また、彼は殷の旧時代の文献を読むことができる数少ない人物で彼の学識の高さが窺えます。そんな顔回ですが、彼は孔子よりも30歳も若かったのですが、孔子よりも先に他界します。彼の学識を誰よりも愛していた孔子は彼の死を真に受けたときに
「ああ、天われをほろぼせり」と嘆いたと伝わっています。弁舌の得意な子貢よりも高く評価されていますね。孔子は、目先の利益や口が達者な人よりも、謙虚さや素朴さや勤勉さを重んじる人であったので、顔回のような脇目もふらずに学問一筋の人を愛したのでしょう。彼は後世で朱子学の4聖と言われ、彼の姿勢は後々まで語られることになります。
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