2020年5月17日日曜日

五輪書と孫子の兵法の比較

ビジネスにも使える宮本武蔵の5つの教え


必勝よりも不敗を説く孫子の兵法にも通ずるような内容ですが、五輪書は不敗よりも必勝を説いているようです。孫子の兵法は軍師としての集団の戦いの哲学が書いてありますが、五輪書は一対一の決闘に関する哲学なので、自然とそう収まるのですね。また、孫子は国を背負っての戦いのため、負けたら自分の国が滅びますが、宮本武蔵は剣豪であり、負けても最悪自分一人で責任がとれるので、立場の違いも関係しているのかもしれません。そして、孫子の兵法は自分よりも強い相手に負けない考えですが、五輪書は自分と対等な相手との戦いを考えているような気がします。もう一つ違いを上げるならば、孫子は論理的な戦略を説いており、宮本武蔵は五感による直感的な戦術を説いているような感じですね。
 共通する部分としては、どちらも相手の心理を深く理解することが重要と説いているところですね。孫子は相手の心理を利用して裏をかく戦略を推奨し、宮本武蔵は相手の心理を読み、戦術に活かすことを推奨しています。

 時代的には、孫子の兵法は紀元前5世紀頃の春秋戦国時代に書かれたもので、五輪書は17世紀の徳川幕府初期に書かれています。どちらも戦国の世を生きた人による生々しい人生哲学なので、とても説得力に溢れていますね。現代のビジネスにも十分応用の効く魅力的な書物と言えるのではないでしょうか。

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